ポケモンヲタクが初めてガールズバーに行った話

 

タイトルの通り、日記である。俺のひねくれた思考を見ていってほしい。例のごとく俺が誰なのかの言及は避ける。

 


俺のスペック

23歳 新社会人

素人童貞 彼女いたことなし

チビヒョロガリメガネ、逆張りオタク

好きな芸能人 ひろゆき

趣味 特技

ポケモン、数学、ネットイキり、論理的思考

女の子との関わりは殆どない。

 

 

 

ある時、友人と秋葉原で飯を食った。そいつはおっさん相手の女装風俗で働く20歳の男なんだが、俺はほぼ毎回そいつに飯代を奢らせている。普通に畜生である。別に命令しているわけではないのだが、俺の何倍も稼いでいるそうなのでありがたく受け入れている。

その日も2人で5000円の会計を払ってもらった。そして店を出たのが22時頃だったがすることがない。カードショップが閉まっているのでポケカを買うこともできない。暇なので街をぶらぶら歩いていると、友人が「メイド喫茶行かない?」と言ってきた。昼間よりは少ないが客引きの女の子がチラホラいる。俺にとって彼女たちはカードショップの通り道にいて怪しくて毎回スルーしなければならない存在であった。だが代金も出してくれるということなので人生経験に行くことにした。俺に金を出して何のメリットがあるのか友人に毎回聞くが「面白いから」とよく分からない返答をいつもされる。

ただ、俺は女の子と会話を殆どしたことがない上に、酒を一切飲まない。相当不安で緊張している。しかも過去に別の友人がガールズバーでぼったくられて5万円請求されたとかいってた話を思い出してビビっていた。別にコーラだけ飲んでればいいし、金も出してもらえるのだが。

 

 

 

そして友人が道の女の子に声をかけて料金システムを聞いて回る。30分2000円、1時間3000円、キャストドリンク1000円、タックス20%と色々説明をされたが正直どうでもいい。計算は他人より好きな方であると思うが俺は興味のないことは頭に入ってこない。何故なら俺は金を払わないから。

聞いて回るときに友人は「他の人にも料金システム聞いてきて気になったら戻ってくるね〜」と言って去っていく。慣れている。俺だったらこんなこと言えないなと思いながら黙って後ろをついていく。3人くらい声をかけて友人が料金に納得できそうなところがあったのでその店に入ることにした。

 


女の子に案内されてビルの小さい階段を上がったところの部屋に入った。狭い部屋にバーカウンターがり、奥にはソファがあった。薄暗くて広さ的にもカラオケの部屋みたいな感じだった。一応カラオケの機械もあった。女の子が5人くらいと他に客が3人くらいいて会話をしていた。

俺と友人はバーカウンターに並んで座り、女の子が2人ついた。友人が「メイド喫茶というよりはガールズバーという感じだね」という。違いがわからん。メイドとかなんかのコスプレとかしているのをコンセプトカフェというらしいが、ガールズバーの定義はなんだ。どこもガールがいて酒は飲めるだろ。メイドみたいなドレスを着ているが違うのだろうか。多分、メイド喫茶は食い物に謎の呪文とかを唱える系統のことなんだろうなと思うことにした。

 


初めに女の子2人が名札を見せて自己紹介をしてきた。別にこちらは名乗る必要はないようだ。俺は他人の名前を覚えるのが苦手な上に、女の子を名指しで呼ぶことすら気がひけてしまう。それに呼び捨てはないと思うが、ちゃん付けなのかさん付けしたらいいのかわからない。(どっちでもいいだろ)と本当にどうでもいいことに思考を巡らせた上に、結局最後まで名前を呼ぶことはなかった。

 


初めに俺はコーラを、友人は酒を頼んだ。そしてキャストドリンクと言って、1000円で女の子に飲ませてあげるという体の酒を2つ頼んだ。以前から聞いたことがあったが、このシステム実にバカバカしい。これは女の子が奢ってくれてありがとうという気持ちで飲むわけだが、この酒は彼女達自身で入れる。別に俺らが頼まなくても勝手に入れて飲めるだろ。茶番だ。

 


そして4人で乾杯をした。40分コースで途中20分で女の子が交代するか選べるらしい。マスクを外したら2人ともかわいかった。というか俺は末期なので若い女の子はみんな可愛く見える。トゥイッターとかでこんな顔でチヤホヤされてる勘違い女と晒されている子も普通に可愛いと思うことが多い。

友人が中心に会話を進めていく。ここでおれは一つ疑問に思っていた。これはタメ語で話すべきなのかどうか。(どっちでもいいだろ。)友人も女の子も基本敬語だがたまにタメ語を使う。一貫性がない。とかまた余計なことに思考を巡らせていた。結局俺もごちゃまぜで話した。

 


話題はどんなアニメや映画を見ているかの話になっていた。俺はアニメはあまり見ない。アニメや映画を見ると内容に文句をつけたくなってしまう。人気だからと鬼滅の刃を見たことがあるが、最後の力を振り絞らなければ使えない技を何回も使ってて引き伸ばしててモヤモヤした。ただ、キャラデザもよく、かなり絵がキレイで声優の感情も伝わってくるので、内容を深く気にしない人は雰囲気で好きになると思った。世の中雰囲気で生きている人ばかりだから人気なんだろうと思っている。アニメなんか見ていても自分の成長には繋がらない。俺はゲームで勝つのが好きだ。そこら辺のアニメ見てグッズを買う受け身なオタク達とは違う。俺は最強を目指すオタクだ。

 


ネトフリとかも入ってないし、出てきたアニメの名前もよくわからないので黙って話を聞いていた。そうしたらホラー映画の話になり、片方の女の子は見ると霊が出てきそうで怖いから見ないと言った。当然霊なんてものはこの世にいないのだが、論破しにきたわけではないので黙っていた。もう片方の子はホラー映画が好きでなんなら家に霊が出るという。テレビが勝手につくらしい。そこで俺もこの前勝手に家のテレビがついたことを話した。怖くないか聞かれたが、「隣の家のリモコンの電波が壁を抜けてきただけだと思う」と言うとそうなんかなーみたいな反応をされた。俺の家のアパートは業者が全部屋に回ってきて契約をしたので、同じテレビのリモコンを使ってる可能性が高い。というかテレビがつくのはリモコン以外の要因は考えられないんだからほぼほぼ確実な理由だ。だが、そんな面倒なことは言わなかった。

 


論理的に考えることと、論理的な話をすることは全く違う。この場は討論会ではなく、楽しむためにある。雰囲気が悪くならないよう相手の意見は否定せずに話すべきだろう。何でもかんでも論破しようとするそこらへんのひろゆきキッズと俺は違う。

女の子達は高卒らしいが勉強してないと幽霊を信じやすいのだろうかと、3人の高卒に囲まれながら最も収入の低いであろう大卒は考えていた。

 

 

 

話題はイヤホンの話になった。俺以外の3人はワイヤレスイヤホンを使っていた。片方失くしただの充電し忘れたとかあるある話をしていた。共感できないので俺は黙っていたが、流石はこういう店の女の子だ。俺に話を振ってくれる。有線のイヤホンを使っていると言うと、「えー、絡まるじゃん」と。確かに絡まるがそれは管理を注意すればいい。というか、ここまで失くすとか充電が必要とかデメリットをあげていたのに、絡まることのデメリットはそんなに大きいのか?

更に俺の有線イヤホンが一万円なことにも驚かれた。ポロッと道の溝にでも落とすだけで3万円の損失を生むイヤホンを使いながら。

100均でも買えるのにとも言われた。俺も初めはイヤホンなんてどれも同じだと思っていた。だが、一万円のイヤホンを使うようになったのにも理由がある。俺は常に合理的な行動をしたいと考えている。

以前は2000円くらいのイヤホンを使っていたが、それが壊れて100円のイヤホンにしたことがある。これで音楽を聴きながら歩くと体にコードが当たってその音が入ってくることに気づいた。一歩ごとにボコっと音がするのである。なのでまた2000円のイヤホンを買ったのだが、100円のより小さいながら体が当たる音がする。こういうのは一度気になると常に気になってしまう。仕方なくヤマダとヨドバシのイヤホンコーナーでお試しイヤホンを片っ端からつけて、コードにデコピンして音がしないか確認した。その結果1万円のイヤホンくらいからマシに感じるようになったから買った。そんな長い話はだるいので「安いイヤホンだと体に当たる音がするから」と言った。

他にも女の子達はワイヤレスイヤホンは電車で音漏れしないように、接続しても小音で聞いて接続を確認するという。俺は「コードを繋ぐだけで安心できる有線がいい」と言った。

そんな俺の拘りを言い続けていたら、お兄さんの考えは納得させられるものがあると言ってくれた。なんか論破するみたいになったので、「別に意見を押し付けるわけではないよ」と言っておいた。自分の意見を言う時だけ俺はベラベラ喋れる。

 


次に友人が「出会いがなくて悩んでいるんですよ〜」と言う。これは大嘘で友人は先日マッチングアプリで彼女を作ったのだが、俺に気を使って話を聞こうとしてくれた。この空間はもはや女の子に会話を求める2対2の関係ではなく、1対3である。俺が3人に気を使わせているような状態になった。

そうすると女の子はマッチングアプリがいいよと色々説明してくれた。加えてガールズバーも客と付き合う気は一切ないので出会いがないと。たまに勘違いして好意を寄せてくる客がいると言う。そういう話も聞いたことがある。女の子と話す機会がないからこういう店に来る人も多いだろうから必然だろう。だが、俺はそんな勘違いオタクとは違う。モテなさすぎてそれは理解している。

 


マッチングアプリ以外だったら、なんかのゲームがおすすめと言われた。興味のないことには頭が働かないのでゲームの名前は忘れた。俺は相当気に入らない限り新しいゲームはやらない。鬼ごっこをするゲームで、他のアプリで通話しながらやるらしい。女の子も沢山やっているらしく、割と出会えるとのこと。強いとモテるらしく、考えるのは好きなのでやり込んだらゲームは得意になる自信がある。だが、俺はヌルい気持ちでゲームをやるのが嫌いだ。別に娯楽や出会い目的でゲームをする人がいてもいいが、俺は戦うなら徹底的にやりたい。俺が本気なのにエンジョイ勢とやるとイライラする。そんな思考をしているので世界大会が存在するか聞きたかったが、趣旨が違うのでやめた。

 


そんなこんなで40分経ち友人に2人の会計の15000円を払ってもらった。結局20分のチェンジはしなかったので追加で金もかかり、友人は躊躇なく追加のキャストドリンクなどを注文してこの金額だ。一瞬で金が溶けていくな。ありがとう。そして駅で解散した。

 

 

 

・会話

改めて俺の会話の能力のなさを実感した。相手の考えを否定しないとか自分の意見を押し付けないとか理論ではわかっているが、実践となるとあまり話せない。この理論を実践に移せない感覚、脳内最強のデッキを組んで練習せず大会に臨んでミスして負けるのに近い。

4人で話してるから黙る人がいるのは仕方ないが客側なんだからもっと話していい筈だ。まあ俺1人だったらこの店には入っていないから2人で話すことはいのだが。

別に俺は会話が嫌いなわけではないし寧ろ好きだ。つまらなかったわけではないが、折角金を払っているのに自分が頑張らなかったせいでなんか損した気持ちになる。(タダなのに損とかない。)俺みたいな受け身な思考では楽しさが半減する。ミッキーの着ぐるみに中身がないと思い込むように、客側も努力してこそより楽しむことができるのだろう。

何事も上達には実践が必要だ。この女の子と友人の3人はおっさんといつも会話しているから慣れている。論理とかではなく話し方が身についている。友人は話がよくわかってないのに相槌打ってることも多い。

 


俺が会話をする気にならないのには理由がある。極端な話、人は会話をしなくても生きていけるからだ。必要性がない。だからこそコミュ力のない人間が誕生する。そうやって生きてこれたのに、ある時彼女が欲しいと思うとその能力は必要になり上達には相当な苦労が伴う。

ネットの友達にはちょくちょく会うが、同じ趣味があるのでその話は無限にできる。だが、会社の飲み会とかは話題も思いつかないし、親しくなれる気もしない。一応こういう会には積極的に参加しようとしているが、一向に上達しない。どうしたらいいものか。

 

 

 

・愛

何故彼女が欲しいのか友達とは違うのか考えたことがある。この違いとは代わりが効くかどうかである。友達は複数人いていい。友達の代わりが効くというのは語弊があるが、5人でも20人でも気持ち的には変わらない。だが、彼女は最大で1人にしなければならないというのが日本文化では一般的だ。俺は誰かの代わりの効かないただ1人のなりたいのではないかと思っている。それこそが自分が存在している絶対的な意義になる。

就職する前は学童保育でバイトしていたのだが、小学生の男子達はこんな俺にも親しくしてくれた。おばさんだらけの職場でまともに運動ができる若い男な上に、子供の好きなポケモンの知識も半端なく、勉強も教えられる。こんな遊び相手として最高の人材は他にいないわけである。それでいて子ども達は俺がオタクだとかキモいとか思わないし、会話も全て正直でいい。そして膝に座ってきたり、買ってもらったポケカの報告を聞いている時、俺の代わりはいねえなと愛を感じていた。もちろんいかがわしい気持ちではない。こいつらは俺の膝にしか座らないし、おばさんにもポケカの話はしない。その場で俺はそいつらにとって代わりの効かない存在なのだ。いつか自分に子どもがいたら楽しいだろうなと思っていた。

だが、就職してからというもの愛を感じられずにいる。俺じゃなくてもできるようなしょーもない仕事をしながら孤独に生きている。

 


考えてみると、彼女が欲しいとか寂しいとか思うのは人間の本能的な部分に動かされている筈だ。だが、本能に負けるなと思ってこれを捨て、一生独身で生きようとする選択は取らないだろう。何故ならそもそも俺が生きたいと思っていること自体本能的なもので、極論俺が存在する意味なんてないからだ。本能を捨てることは死ぬことだ。だから俺は本能には支配されながらも論理的に生きていきたいと思っている。その中で俺は誰かにとって代えの効かないものだと実感し、生きている意味も見出したい。そして幸せに生きていきたい。

 

 

 

・俺の生き方

彼女が欲しいならマッチングアプリをやればいいというのはそう単純なことではない。マッチングアプリは俺の目線からすると沢山いる女の子の中から1人でも親しくなれる人を探すというふうに言えば聞こえはいい。だが、逆も然り。男も無限にいるしなんなら女より多い。仮に可能な限りカップルができたとしても俺は余る側だろう。全単射にはならない(←写像ってなんすか?)

そして更に現実は厳しく一部のレベルの高い男女が出会いまくってるだけである。中には全く出会う気はなくいいねを稼いで自己顕示欲を満たすためにやっている女の子もいるらしい。更に女は男のマナーだとか飯の奢りだのを気にするらしいが、殆ど女性経験のない俺は会ったとてどう考えても見限られるだけだろう。ポケカで練習のつもりで小さい大会に出たらめちゃくちゃ練習した強者にボコボコにされる感じに近いだろう。俺にとっては経験を積む練習の場、相手にとっては人間性を見る本番の試合なのである。だが、女の子の友達がいない俺はそこでしか練習はできないわけで完全に詰んでいる。一生勝てないのである。あーあ。

そしてマッチングアプリの性質には苦手なところがある。それは相手が気に入らなければいつでも連絡を切れて、皆他人を見定める前提でやっていることである。俺はこう見えて人間の心がある。関係を切る前提で人に会いたくない。さっき友人がキャッチの女の子に話を聞いたのに誤魔化して行かなかったこともちょっと酷いと思ったし、20分経過で目の前に女の子がいるのにチェンジを要求することもできない。この前、突然きた訪問販売にその場でWi-Fiを契約してしまったことも俺に良心があるからだ。

 


いつからだろうか、俺は自分から新たに他人に関わりに行くことを殆どしなくなった。自分から行って仲良くなれる気もしない。だからこそ、逆に俺は関わりに来てくれた人は男女関係なく誰でも受け入れて仲良くしたいと思っている。人と会って知れることは多い。実際こうしてガールズバーに来られたのも友人が会いたいと言ってくれたことから始まっている。俺は色んなネットの人と会ってきた。同じゲームをしているだけで、一般的な学生から、ホスト、YouTuber、東大生、子持ちのおっさん、無職とか様々な人がいる。俺は人の生き方に興味がある。他人を知ることも人生の幸せを追求することに繋がると思っている。

この世の全ての人が分かり合えるとは思っていないが、俺は全ての人のことをわかりたいと思っている。人の考え方や行動には必ず理由がある。それを考えると俺はどんな人のことも受け入れられる。だから俺には嫌いな人が多分いない。

そして俺はより多くの人と出会えるように、ゲームで勝って有名になりたいと思って生きている。こんなんじゃ一生結婚できなそうだな。あーあ。

 

 

 

以上。話が飛躍しすぎてガールズバー関係なくなっちゃったよと俺の中の澤部がツッコんできたので終わります。ここまで閲覧ありがとう。